ドクターズコラム-久田幸由先生-|医療法人社団健和会・函館おおむら整形外科病院/北海道函館市若松町【整形外科・脊椎外科・人工関節外科・リハビリテーション科・スポーツ外来】

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肩の痛み:肩腱板断裂

■どのような病気でしょうか?
肩の痛みを訴えて整形外科の外来を受診される患者さんは多く、肩腱板断裂という病気もその一つです。患者さんは五十肩だろうと思って、様子を見ていても改善せず、外来へいらっしゃることが多いようです。40歳以降の男性で、利き腕の右肩に発症することが多いです。発症年齢のピークは60歳代といわれています。肩の運動障害・運動痛・夜間痛を訴えますが、夜間痛で目が覚めてしまうことが外来を受診する一番の理由です。肩を動かすときの痛みはありますが、多くの患者さんは肩の挙上は可能です。
五十肩と違うところは、拘縮、すなわち肩関節の動きが固くなることが少ないことです。他には、挙上するときに力が入らない、挙上するときに肩の前上面でグリグリという音がするという訴えもあります。
腱板断裂の背景には、腱板が骨と骨(肩峰と上腕骨頭)にはさまれているという解剖学的関係と、腱板の老化がありますので、中年以降の病気といえます。明らかな外傷によるものは少なく、日常生活動作の中で、断裂が起きます。

■病院ではどのような検査をしますか?
外来での検査は、レントゲンやMRIなどの撮影を行い、腱板断裂の有無を診断します。

■治療法は?
治療法は大きく保存療法と手術療法に分けられます

【保存療法】
保存療法によって、腱板の断裂部が治癒することはありません。
しかし、保存療法により、約70%の患者さんは、肩の痛みなどが軽減するといわれています。
保存療法では、消炎鎮痛剤の内服、注射療法、運動療法が行なわれます。運動療法は、切れていない腱板の機能を賦活させる腱板機能訓練などを行います。

【手術療法】
保存療法で肩関節痛と運動障害が治らないときは、手術を行ないます。
手術には、関節鏡視下手術と直視下手術があります。
関節鏡視下手術の方が低侵襲で、手術後の痛みが少ないので、普及してきていますが、大きな断裂では、縫合が難しいこともあり、直視下手術を選択する施設もあります。
どちらの手術も、手術後は、2~3ヵ月の機能訓練が必要です。
肩の痛みや動きが悪い場合は、自己判断をせず、専門の整形外科へ相談されてはいかがでしょうか。
【青いぽすと 平成23年6月28日号掲載】